
毎年12月になると、一年の振り返りをします。ほぼ毎年、「あれをしておけば良かった」「あんなことしなければ良かったのに」と後悔ばかりの振り返りです。そんな私にとって心に残る出来事がありました。
いつもご遺族の方に、故人様のご生前のお人柄についてお話を伺うようにしています。さまざまなお話を聞かせていただく中で、特に印象に残った言葉がありました。それは、ある方が「自分の人生に悔いはない」と言い遺されたというお話です。その故人様は、非常に精力的にお仕事に励まれ、人とのご縁を何よりも大切にされていたといいます。きっと、多くの方がそのような人生を歩まれているのではないでしょうか。しかしながら、「人生に悔いはない」と言い遺すことができる方が、果たしてどれほどいらっしゃるのか。私自身、自分に問いかけてみると、今のところ「はい」とは言えないと思いました。人は「やった後悔」よりも「やらなかった後悔」の方が、心に深く残ると言われています。私にとっても、やりたいこと、やるべきことをしっかりと果たし、いつか自分の最期を迎えるときに「悔いはない」と言い切れるような人生を歩んでいきたい、そう強く思いました。
~我行精進 忍終不悔~
「私の修行は、怠ることなく苦しみにも耐え忍び、決して悔いるまい。」この言葉には、仏道を歩む者の覚悟と誓いが込められています。改めて、私はこれからもお念仏の修行に励み、念仏の教えを弘めてまいります。
合掌