あまねくわたる 仏のこころ  2020年09月30日

 ダイエットしなければ、と思いながら3カ月が経ちます。時々自分を意志の弱い人間だな、と思います。簡単なこともすぐに諦めてしまう所があるからです。自分の決意を全うできる方は心から尊敬します。

 はるか昔、ある国の国王がいました。しかし、その国王はある時、その王位を捨てて出家なさったのです。なぜなら「あらゆる人を救いたい」という切実な思いからでした。国王は出家し、法蔵(ほうぞう)と呼ばれました。それ以降、法蔵様は、途方もない修行を重ねます。幾度もの生涯に渡り、生まれては修行し、生まれては修行し、の繰り返しです。想像を絶する苦しみがあったに違いありません。それでも、法蔵様は修行を続けられました。どれほどの生涯を乗り越えたのでしょう。ようやく「あらゆる人を救える」ほどの力を持つことができたのです。法蔵様は、仏となり「阿弥陀仏」と呼ばれるようになりました。あらゆる人を救うために、誰でも簡単に行える修行を選んでくださいました。それが南無阿弥陀仏です。あらゆる人を救う場所として、極楽浄土を建立なさいました。極楽浄土には、一切の苦しみがありません。あらゆる人の心と体を救ってくださるのです。

 初志貫徹。「あらゆる人を救いたい」という志を、その力を得るまで貫き通したのです。そして今も尚、私たちを救うべく極楽浄土から見守ってくださっています。阿弥陀様のみ心は、ただただ「あらゆる人を救いたい」という一心です。

合掌