ほとけの光わけへだてなく  2017年09月01日

 今月は、秋のお彼岸がある月です。彼岸とは時季を表す言葉ではありません。場所を表す言葉です。その場所は極楽浄土です。私たちを救う場所として阿弥陀さまがお創りくださった安楽しかない世界です。

 先日行われた世界陸上では「人類最速」と言われたボルト選手が30歳という若さで引退しました。また夏の甲子園では高校球児たちの頂点が決まり、アメリカでは830億円の宝くじが当たったそうです。
 私たちの栄光や願いは望んでも得られないことがありますし、それを持続させることも困難です。足の速い方そうでない方。優勝した高校、負けてしまった高校。そして宝くじが外れた方。そういう意味では私たちの毎日は決して平等ではありません。ですが、こんな不平等な私たちを、平等に救い平等のある世界へと救ってくださるのが阿弥陀さまなのです。
 極楽浄土には、誰もが苦しみや悩み・心配事がありません。戦争も飢餓もなく、気候も穏やかだからこそ災害もありません。身も心も穏やかに過ごせる世界を阿弥陀さまが建立くださったのです。そして、そこに生まれるために「南無阿弥陀仏」をご用意くださいました。後は、私たち。極楽浄土を望んで南無阿弥陀仏を申せば、阿弥陀さまが誰でも必ず願いを叶えて下さるのです。

 お彼岸とは、そんな極楽浄土に「生まれたい」「往きたい」と想いを馳せてお念仏を申す期間です。誰一人として、漏らさず平等に救ってくださる阿弥陀さまです。願えば叶うお念仏なのです。

合掌