俱会一処  2018年07月01日

 俱会一処(くえいっしょ)とは、一つの処で俱(とも)に会い集うという意味です。この一つの処とは、極楽浄土を指します。これは「仏説阿弥陀経」という浄土宗の根本経典に出てくる言葉です。極楽浄土でみんなと会い集うことができるのです。

 同窓会や実家への帰省など久しぶりに会うことになると「あの人はどんな風になっているのだろう?」と憧れていた人を思います。「どれほど大きくなっているのだろう?」と可愛いお孫さんの成長を楽しみにされるでしょう。「あの子は無事にやっているのか?」と親御さんは心配なさるのかもしれません。そんな思いでようやく会えた時、それまで積もった話に花を咲かせることでしょう。ですが、「今日あの人は風邪で欠席になった」「仕事で帰れなくなった」「受験で来られない」と会えなかったら残念に思いませんか。
それは、今極楽浄土におられる皆さんの大切な方々も同じ思いなのです。極楽浄土は再会を果たせる世界です。極楽浄土の住人は、私たちとの再会を望んでおられます。お念仏を申す日々を送れば再会は間違いありません。なぜならば、お念仏を称える者を、阿弥陀さまは極楽浄土へと連れて行ってくださるからです。極楽浄土の再会にお念仏は必須なのです。

 お念仏のある暮らしをすれば、阿弥陀さまはこの世で二度と会えなくなった方々と会わせてくださいます。お念仏を称え、極楽浄土で再会を果たし、久しぶりの再会に積もる話に花を咲かせましょう。
合掌