未来は善き縁で開かれる  2023年04月01日

仏教や浄土宗の教えを知らなかった私にとって、僧侶になることには抵抗がありました。なぜなら、死と関わらなくてはいけないからです。怖かったのと嫌だったので抵抗があったのです。

浄土宗の教えは、とにもかくにも極楽浄土という世界を目指します。それは、極楽浄土が「究極の安楽がある世界」だからです。この世は、楽しいこともうれしいこともありますが、辛いこと、悲しいこと、苦しいことも多くあります。いや、毎日の生活を考えますと、苦しいことばかりかもしれません。特にコロナ禍になってからは、苦しみが一層増えました。そんな世の中ですが、極楽浄土にはこの世で感じる苦しみは一切ないのです。さらには、誰もが極楽に生まれることができて、この世ではもう会えない大切な方と再会を果たせるというのです。それを可能にしてくださるのが、阿弥陀仏でありお念仏です。阿弥陀仏を頼りとし、お念仏を申せば、誰であろうと極楽に生まれることができる。これが浄土宗であり、み教えです。今、私は僧侶になって良かったと思っています。死に関わることには変わりありませんが、次に極楽に生まれられると信じているからです。そのことをお伝えするのが私の役目だと思っているからです。

「未来は善き縁で開かれる」
私たちの未来は阿弥陀仏との善き縁によって、極楽へと開かれているのです。あとはお念仏を申すばかりです。このご縁を是非とも大切に。