サッカーの三浦知良選手は57歳で現役のプロサッカー選手です。現役選手は全て自分より若い選手。それでも三浦カズ選手はボールを追いかけています。「もっとできないかな?」と常に自分に問いかけているそうです。
私たちは比べることが常となっています。「こっちの店の方がおいしい」「あっちの方が安い」「こっちの方が綺麗に書けた」などなど、日常的に比較して物事を判断することが多いのではないでしょうか。また、自分と他人とを比較することもあるでしょう。その結果、優越感や劣等感を感じ、一喜一憂していまします。自分と他人を比べてしまうことは特別なことではありません。むしろ、人としては当たり前だともいえます。なぜならば、人が持つ煩悩の一つだからです。他人と比べるな!と言われたことがあるかもしれませんが、わかっていてもついついしてしまうものが煩悩なのです。ですが、他人と比べてしまう煩悩の働きを止められる人も存在します。それは、他人と比べず、自分と向き合っている人です。自分と向き合うことはとても苦しいことかもしれませんが、それでも他人と比べて自分を見失うよりははるかに良いと私は思うのです。比べなくても、私は私です。
私も10年ほど前は先輩僧侶と自分を比較していました。それはその先輩僧侶に近づきたかったからです。でも、もうやめました。だって、その先輩僧侶にはなれませんから。今は、ただただ自分と向き合っています。慣れてくると楽しいですよ。
合掌