
春の季節になりました。冬の寒さに耐えた命が一斉に芽吹く季節です。私たちの人生も、時に凍てつくような冬を経験します。しかしながら、どれほど厳しくとも仏さまの慈悲の光が私たちを照らさないことはありません。
私たちは誰もが仏と成れる「種」を持っています。その種を育てなければ仏とは成れません。花が開花するには、決して自分の力だけでは成しえません。土の栄養、陽の光、水の恵み、こういった他の力を得て開花させます。私たちの「種」も自力では到底咲かせることはできません。では、どんな力を必要とするのか?それは、阿弥陀仏のお力です。私たちが「南無阿弥陀仏」とお称えすれば、阿弥陀仏は慈悲という恵みをくださるのです。その結果、私たちは極楽浄土という場所に根を下ろし、成仏という花を咲かせることができるのです。
この世は、迷い苦しみのある世界です。時には春のような穏やかな時間があり、時には冬のような厳しい時間もやってきます。ですが、たとえ冬のような厳しい時間であっても、お念仏を称える私たちは、阿弥陀仏の慈悲によって少しずつですが確実に育っていくのです。そして、極楽に生まれられて成仏という花を咲かせることができるのです。
アスファルトの隙間に咲く花に心を動かされることはないでしょうか。それは、その姿に自らを重ねているからではないでしょうか。お念仏申す私たちは、どのような中にあっても必ず花を咲かせていただけるのです。
合掌