無常を告げる落ち葉かな  2017年11月01日

 無常と聞くと、事態が悪く変化することを連想しがちですが、良い方向へと変化することも無常なのです。無常とは、常に変化すること、同じ状態であり続けることが無い事を言います。現に私たちは身も心も成長しここまできました。

 私たちが綺麗だと眺める紅葉(こうよう)は、実は「次」の春の準備をしているのです。樹にエネルギーを溜めるために、葉で作られた養分を回収するのです。養分を回収された葉は色を変化させた後、落葉します。
その落ちていく葉には順番は決まっていません。たとえ、残った葉があったとしても、いつかは落ちてしまいます。私たちの命もまた順番はありません。いつ・どこで・どんな状況で終わりを迎えるのかは誰にもわからないのです。
そんな私たちの生涯はまさに「一寸先は闇」なのです。何が起こるか予測不可能です。
大切な命が瞬時に消えることもあるのです。ですが、私たちは今阿弥陀さまのみ教えに出会いました。阿弥陀さまはお念仏申す者に、手を差し伸べて待っていてくださっているのです。後は、阿弥陀さまを信じ、私たちがお念仏を申せば、阿弥陀さまは極楽浄土へと導いてくださるのです。私たちの「次」は極楽浄土に往き生まれることです。

 生者必滅(しょうじゃひつめつ)のこの世の中です。そして当然、この私の身にも起こることなのです。ですが、お念仏を申していれば、どこでも阿弥陀さまが迎えにきてくださり、永遠なる寿命を得て極楽浄土で過ごせるのです。

合掌