
世界では今も争いが絶えません。しかし、私たちの身近な暮らしを振り返ってみても、ちょっとした言葉の行き違いや思い込みから心が離れ、人との間に小さな争いが生まれることがあります。
極楽には煩悩が存在しないと説かれてあります。身体や心を煩わせ悩ませるものが無いのです。そこでは皆が成仏できるように日々を過ごします。「自分だけが仏に成れたらいい」「あいつの邪魔をしてやれ」「あんな人が仏に成れるわけはない」。そのような想いは、極楽では決して生まれません。お互いが成仏できるように、心から支えあい励ましあって修行されているのでしょう。極楽は平和なのです。私たちが大切に思うあの人も、今は平和な極楽で支えあいながら修行されていることでしょう。浄土宗では、その平和な極楽に生まれるために「お念仏」が存在します。性別や性格、身分も関係ありません。1人では称えにくいなら、誰かと一緒に称えても大丈夫です。その人のお念仏の声が自分の支えとなり励みになるでしょうし、またその人にとっても同じだと思います。煩悩がある限り平和は訪れないかもしれません。しかし、お念仏の輪が広まれば争いはなくなるかもしれません。
私たちの煩悩はどうしようもありません。抑えることはできても完全に消すことはできないのです。それでも「共に極楽に生まれたい」という思いをお互いに持っていれば、共に支えあい励ましあって歩むことができるでしょう。
合掌